2009/08/07

脳が脳から自由になるための二つの方法

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世界の人口の33%はキリスト教徒なのに、日本のクリスチャンは1%らしい。
西洋化した国のほとんどはキリスト教国だけど、日本のキリスト教徒の少なさは異常。
戦国時代に宣教師がおおぜい日本にやってきて、さかんに日本にキリスト教を布教しようとしたけどだめだった。


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初めに言葉があった。
言葉は神とともにあった。
言葉は神であった。
全てのものはこれによって出来た。
出来たもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。
この言葉に命があった。
そしてこの命は人の光であった。
光は闇の中に輝いている。
そして闇はこれに勝たなかった。

これはヨハネによる福音書第1章だけど、西洋人の「言葉」に対するこだわりは日本人とは随分違う。言ったか言わなかったかがすごく重視されるし、自分の正当性を言葉を尽くして説明しようとするし、相手にもそれを要求する。
彼等の住む世界では、黙っていることは許されない。
僕らにとってはどうでもいい定冠詞や不定冠詞の有無も、彼等にとっては大きな意味があるようだし、なにより英語では主語を省略することがほとんどない。        
英語は主語を省略せず、発話者の主体を明確にする言葉だ。
発話の内容に必ず主語が付くというのは、発話内容というバーチャル世界の主人公(神)が明確に存在するということなんだろう。
たぶんキリスト教における「原罪」というは、人が言葉によってバーチャル世界を創造し、話者自らがそのバーチャル世界の神になることを意味しているのだろう。

人は脳(言葉)の働きによってお話(バーチャル世界)を創造する。
そしてそのお話はしばしば話者を苦しめる。
人は自分の作ったお話に縛られて不幸から逃れられなくなる。
不幸とは人の脳が人にもたらす病のことなのだろう。

世界には様々な宗教があるけれども、大きく分けるとユダヤ・キリスト・イスラム教系列(神様は偉大なり!系列)と、仏教系列(悟りや気づきが大切系列)があるような気がする。

人はそれぞれ自前のお話に固着して苦しむんだから、列車の線路のポイントを、ガチャンと切り替えるように、脳のスイッチを神様系の巨大なお話に切り替えることで、個人の不幸なお話の引力圏から脱出し、大きなお話の引力圏に入ることができる。
なぜ西洋人はカミサマが好きかというと、西洋人は言葉の引力が強すぎて、脳のスイッチを切ることが出来ないんだろう。彼等はスイッチを切るかわりに、スイッチを切り替えるという方法をとるんだな。きっと西洋人は脳の病から逃れるために神様系の宗教を作ったのだろう。
西洋人にとっては、神様はオプションではなくて必需品なのだ。

仏教はスイッチを切り替えるのではなく、スイッチを切る(!)ことによって個人のお話をチャラにする。きっとアジアの人々は、西洋人ほど言葉に縛られていないので、言葉によるバーチャル世界のスイッチを切るのは西洋人よりは得意なんだろう。
日本人にとっては、神様は必需品じゃなくてオプションなのだ。

だが、より大きな強いお話のスイッチを切るのは簡単ではない。
どのようにしてスイッチを切ったらよいかというと、身体を使うという手がある。

脳は言葉を使ってお話を作るけど、身体は言葉を持たないのでお話を作らない。
ふだんカラダは脳の召使いだけど、これを逆転して、カラダが脳を召使いにすることでお話のスイッチを切る。
例えば座禅や、読経や、写経や、舞踊や、呼吸法やお掃除などはカラダをご主人様にすることで脳のスイッチを切るという意味があるんじゃないだろうか。

因みに本を読むこと、お話を聞くこと、映画を観ること、テレビを観ること、音楽を聴くことなどは、自分のお話を、自分とは違うお話に切り替える方法なんだろうな。

いやたぶん間違いだらけだと思います。
そんなことはわかりきっています。
お願いですからどうかほっといてください(笑)。



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3 件のコメント:

  1. 匿名8/08/2009

    いえ 放っておきましぇん

    >英語は主語を省略せず、発話者の主体を明確にする。

    ここに強く反応 

    なるほど 日本人と異なり話に必ず主語がつくということは この世界の主語 つまり神が存在するからなんですね

    とーし

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  2. >とーしさん。
    ありがとうございます。
    ああ、何度読み返しても酷い文章です。
    書き直そうと思ってはいるんですができません。
    僕の場合思いついたらすぐ書き始めないとだめみたい。
    で、これは出かける前に思いついて、夕方だいぶ時間がたってから書きました。発見の感動が冷えてしまって湯気も立たない。
    ま、そんな日もあるか。
    ま。いいか。

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  3. うーん、苦労してだいぶ読みやすく書き直しました。
    どうかな。

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